W専属第2弾!!若妻が中年男に溺れる本格NTRー。 町内キャンプNTR テントの中でまわされた妻の衝撃的寝取られ映像 さつき芽衣
カメラは湿った空気や焚き火の明滅までをも丁寧に映し出し、登場人物たちの微妙な心の揺れを見事に掬い上げる。
主演のさつき芽衣は、感情の揺らぎと沈黙の演技で圧倒的な存在感を放つ。
ラストに残るのは、愛の痛みと、取り返しのつかない夜の余熱。
単なる官能ではなく、人間の“弱さ”と“赦し”を描いた濃密な心理ドラマとして、観る者の心を深く揺さぶる。
【第1部】雨上がりの匂いに濡れる心──群馬の山あいにて
群馬の山あい。午後の雨が去ったあと、木々の葉がまだ雫を抱いている。
キャンプ場に漂う湿った空気の中で、薪の煙がゆっくりと立ちのぼり、灰の匂いと混ざって胸に刺さるようだった。
町内会の企画で訪れたのは、ほんの気晴らしのつもりだった。
それなのに、なぜか彼女の笑顔ばかりが気になって仕方がない。
焚き火の向こうで、妻の紗季(さき)が笑っていた。
年は二十九。子どものように無防備な笑い方をするときがある。
炎の光がその横顔を赤く染め、頬に影をつくる。
会長の小沢が何か冗談を言い、彼女が小さく肩を揺らす。
その仕草の柔らかさに、火の粉のようなざらついた感情が胸の底に弾けた。
「そんなに笑うことないだろ」
気づけば口からこぼれていた。
空気が一瞬、張りつめる。
紗季は黙ってこちらを見た。
焚き火の音だけが、二人の間をゆっくりと割っていく。
「……ごめん、別に」
そう言いかけた声を、彼女の静かな瞳が遮った。
「あなた、最近ずっとそんな顔してる」
その言葉は冷たくはなかった。けれど、触れた指先がそのまま離れていくような距離を感じた。
ランタンを手に、彼女は立ち上がった。
テントへと続く小径の奥に消えていく。
雨上がりの土が靴音を吸い込み、湿った風がその後ろ姿をなぞっていた。
その場に残された私は、焚き火の赤い明滅を見つめていた。
遠くで虫の声が鳴り、火のはぜる音と混じりあう。
煙が目に染みる。
心まで少し焦げるようだった。
「すぐ戻るよ」
誰に向かって言ったのか、自分でもわからなかった。
彼女の名前を呼ぶのは簡単だった。けれど、それがどこまで届くのか、今はもう確信がなかった。
焚き火の奥にある暗闇が、わずかに揺れた気がした。
あの湿った夜の気配の中に、何かが始まっていた。
それが嫉妬なのか、予感なのか。
まだ自分でも、わからなかった。
【第2部】風の音にほどける沈黙──消えた妻を探して
夜は、音の形を変える。
焚き火が静かに崩れ落ちるたび、木の枝が小さく鳴った。
その音の向こうに、確かに“気配”がある。
遠くで水の流れるような音がして、風が冷たく頬を撫でていった。
紗季がいなくなって、どれくらいの時間が経ったのだろう。
時計を見ても針は湿り、時間そのものが曖昧に滲んでいるようだった。
私はランタンを手に、森の奥へと歩き出した。
雨上がりの地面は柔らかく、靴の跡が静かに沈み込んでいく。
どこかでカエルが鳴いた。
湿った葉の匂いが、息を吸うたびに肺に沈んでくる。
名前を呼ぼうとして、唇が動かなかった。
声を出した瞬間、何かが壊れてしまうような気がした。
ただ、耳を澄ます。
風の中に混ざる音――息のようでも、ささやきのようでもあった。
木々の影の奥に、白いものが揺れた。
紗季のカーディガンだった。
ランタンの光を向けると、それが淡く照り返し、闇の中で一瞬だけ息づいた。
彼女の姿は見えない。
けれど、確かにこの辺りにいた。
残り香のように、彼女のシャンプーの匂いが空気に溶けている。
胸の奥がざわつく。
嫉妬と後悔が、同じ体温で絡み合っていく。
焚き火の熱ではない。
もっと、内側から溶けるような熱だ。
「紗季……」
今度は声に出した。
その名を呼んだ瞬間、風が強く吹いた。
木の葉が一斉に擦れ合い、夜の匂いが濃くなる。
どこかで、人の気配がした。
笑い声にも、泣き声にも聞こえる、不確かな音。
その瞬間、胸の中で何かがひび割れた。
世界が静まり返る。
私の鼓動だけが、森の音に重なっていた。
足元の落ち葉が濡れて、光を吸っている。
手の中のランタンがわずかに揺れた。
闇が、まるで生きもののように近づいてくる。
その夜、私はまだ知らなかった。
自分が探していたのは、妻の姿ではなく、
自分の中で失われつつある「何か」だったことを。
【第3部】焚き火の残り香──朝靄の中の沈黙
夜が終わるころ、森の匂いが変わった。
湿った空気が少しずつ薄まり、冷たさの中に微かな甘さが混ざっている。
鳥の声が遠くで鳴き、闇の輪郭を押し広げていった。
テントへ戻る道を歩く。
土の上に、かすかな靴跡が続いていた。
その先に、小さな人影。
紗季が、朝靄の中に立っていた。
彼女は背を向けたまま、何かを見つめていた。
近づくと、ゆっくり振り返る。
その瞳の奥に宿る光は、夜よりも深く、どこか遠い場所のもののようだった。
何も言わなかった。
ただ、互いの間を流れる沈黙が、言葉より確かに存在していた。
肩にかかる髪が湿っていて、頬に貼りついている。
その髪を、彼女自身が指でそっと払う。
その仕草の静けさが、胸を締めつけた。
「……探した」
それだけ言うと、声が震えた。
紗季は少し笑って、「うん」とだけ答えた。
太陽が昇り始める。
冷えた大地が、光を吸い込んでいく。
草の上に残る露が、まるで何かの涙のようにきらめいた。
焚き火の跡から、まだかすかに煙が上がっていた。
焦げた薪の匂いとともに、昨夜の記憶が蘇る。
消えかけた火が、心の奥にまだ残っている。
手を伸ばす。
彼女の指先が触れる。
それだけで、言葉にならないものが確かに伝わった。
息が重なり、空気が少し温かくなる。
それは、赦しとも、哀しみとも言えない。
ただ、二人の間にある「まだ終わらないもの」の気配だった。
朝靄の中で、世界が静かに息をしている。
新しい一日が始まる。
けれど、どこかでまだ夜が続いているような錯覚。
それでも歩き出す。
互いの影が、光の中でひとつに溶けていく。
まとめ──沈黙の中に残る熱
この物語は、「触れ合う」よりも前にある濡れる感情を描いている。
嫉妬と孤独、そして朝の光の中に残る温もり。
人はときに、言葉よりも沈黙の方が多くを伝える。
焚き火のように、愛は燃え尽きることもあれば、灰の下で長く燻ることもある。
その熱は見えないまま、肌の奥に残り続ける。
――それが、夫婦という名の、いちばん静かな炎なのかもしれない。





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