金沢の裏路地、雪がしんしんと降り積もる冬の夜。 古い土蔵を改装したアトリエの中は、薪ストーブの赤い火と、強めの暖房でむせ返るように暖かい。 それでも私の肌は、緊張と期待で鳥肌が立ったままだった。
私は古い木製の椅子に浅く腰掛け、 すでに全裸で、膝を大きく左右に開いた姿勢を保っている。 太ももの内側はとっくに蜜で濡れそぼり、 椅子の座面に小さな水たまりができ始めていた。 滴がぽたり、ぽたりと落ちる小さな音が、やけに大きく響く。
悠真さんはキャンバスから一歩離れ、ゆっくりと私の正面に立った。 右手に持った筆の毛先には、まだ乾いていない鮮やかな朱色の絵の具がたっぷりと絡みついている。
「紗良……そのまま。動かないで」
声は静かだった。 でもその静けさの中に、抑えきれない欲情が滲み出ていた。
彼は筆をゆっくり近づけてきた。 最初に触れたのは鎖骨のくぼみ。 冷たく湿った筆の毛先が、肌の上をそっと滑る。 ぞわっ、と全身が一瞬で粟立つ。
そのまま筆はゆっくり下降していく。 胸の膨らみの下側をなぞり、柔らかい曲線をなぞるように這い、 そして――乳輪の外縁に到達した。
「あ……っ」
乳首が、触れられる前からびくりと硬く尖った。 自分でも分かるほど、ぷっくりと膨らんで、血が集まって赤く染まっている。
筆の毛先が、乳輪のふちをゆっくり円を描き始めた。 絵の具の冷たさと、柔らかい毛の感触が混じり合って、 まるで何十本もの細い舌が同時に這っているような錯覚。 乳首の根元をくすぐるように、何度も何度も円を描かれる。
「んっ……はぁ……」
腰が勝手に小さく前後に揺れてしまう。 蜜がさらに溢れ、椅子の上でぽたぽたと音を立てる。
でも彼は決して乳首の先端には触れない。 執拗に、焦らすように、乳輪だけをなぞり続ける。
「……綺麗だ。こんなに尖らせて」
低い声で呟かれた瞬間、下腹部がきゅうっと締まった。
やっと――筆の腹が、尖った乳首の先端を軽く押し潰すように撫でた。
「ひゃあっ!」
電撃のような快感が背筋を駆け抜ける。 乳首がびくびくと痙攣し、朱色の絵の具が薄く広がって、肌に淫らな模様を描いていく。
「紗良の乳首……絵の具でこんなに赤く染まって、すごくいやらしい」
その言葉が耳に突き刺さる。 羞恥と興奮が同時に爆発して、頭の中が真っ白になる。
筆が今度は左右に小刻みに揺れながら、 乳首の先端を何度も何度も往復する。 まるでそこだけを、細かく、執拗に、犯されているみたいに。
私はもう我慢できなくて、 両手で自分の胸を寄せ上げ、乳首をさらに突き出す形になってしまった。
「もっと……見ててください…… 私の乳首……全部、見ててください……」
自分でも信じられない言葉が、震える声でこぼれた。
彼の瞳が一瞬、獣のように鋭く光った。
次の瞬間、筆の動きがさらに大胆になる。 筆の先端で乳首を軽く突くように、 ちく、ちく、ちくと小刻みに刺激してくる。 そのたびに全身が跳ね上がり、 「あっ、あっ、だめっ、そこっ、そこぉっ……!」 短い悲鳴が漏れ続ける。
朱色の絵の具が乳首の周りにべっとりと塗り広げられ、 赤と白の肌が混じり合い、テカテカと光る。 その光景を、彼は一瞬たりとも目を離さない。
「見られてる……全部、じっくり見られてる……」
その実感が、羞恥と快楽の波となって脳を焼き尽くす。 見られていること自体が、もうたまらない快感になっていた。
筆が左の乳首に移る。 同じように、焦らすように、執拗に、ねっとりと。 左右交互に繰り返され、 両方の乳首は絵の具と汗と唾液で濡れ光り、 触れられるたびにびくびくと震え続ける。
私はもう、自分で脚を限界まで押し広げ、 蜜がとろとろと糸を引いて溢れるのを隠そうともしない。 見られる興奮が、頭の奥まで真っ赤に染め上げていく。
「紗良……こんなに乳首を尖らせて、 見られるのがそんなに気持ちいいんだ?」
問いかけに、涙声で答えてしまった。
「……はい……すごく……気持ちいいです…… もっと、もっと見ててください…… 私の乳首、全部……見られてるだけでイキそうで……」
彼の息が一瞬止まる。
そして――筆をそっと置いた。
次の瞬間、生の指先が、絵の具でべっとり汚れた乳首を強く抓んだ。
「あぁぁぁっ!!」
全身が弓なりに反り返り、 その瞬間に小さな、でも鋭い絶頂が全身を貫いた。 秘部から蜜が勢いよく溢れ、 椅子の下にぽたぽたという音を立てて水たまりを広げていく。
彼は震える私の身体を優しく抱き寄せ、 耳元で囁いた。
「まだ描き足りない。 君の全部……もっと淫らに、もっと深く、染めたい」
その言葉を聞いた瞬間、 私はもう完全に溶けていた。
見られることの快楽。 筆で乳首を執拗に愛撫される感覚。 その二つが絡み合って、 私をこれまでで一番深く、淫らに、蕩けさせた夜だった。



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