私は渡辺美紀、三十九歳。 子供のサッカーの送り迎えと試合観戦で、中村健一さんと顔を合わせるようになった。 家庭を大切にする穏やかな人だとばかり思っていた。 それが、視線の長さが少しずつ変わっていった。
遠征の日、保護者は車を乗り合わせる。 その日は私と彼だけが残った。 車内で会話が弾み、いつもの保護者同士の距離が、いつの間にか二人だけの空気になっていた。
会場に着くと試合と試合の間が三時間近く空くと分かった。 暑い日だった。 「アイスコーヒーでも」 彼がそう言った。
店が見つからないまま走り、休憩できるホテルの看板が見えた。 ハンドルが切られた。 「道を間違えました」 「せっかくですから、涼しいところでお茶だけでも」
分かっていながら、私は小さくうなずいた。
部屋に入るとクーラーの音だけが響いていた。 コーヒーを飲む手が、少し熱かった。 当たり障りのない話をしていたのに、彼の体が徐々に近づいてくる。
「そのイヤリング、似合っていますね」 耳たぶに指が触れた。 そのまま頬を撫でられ、次の瞬間、腕の中に引き込まれた。 唇が重なった。 浅く、それから深く。舌が入り、絡み、吸い付くように何度も重なった。 息が荒くなり、胸の奥が熱くなる。
ブラウスのボタンが一つ、また一つと外されていく。 指先が肌を撫で、ブラの上から胸を包まれ、摘まれ、転がされた。 スカートの裾から手が入り、太腿の内側をゆっくりと撫で上げられる。 指が秘部に触れた瞬間、自分でも恥ずかしいほど熱く湿っていた。 愛液がすでに下着を透かし、指にまとわりつく。 「こんなに……」と彼が小さく呟いた声が、耳の奥に残った。
服が床に落ち、互いの肌が密着する。 久しぶりに感じる男の肌の熱と匂い。 彼の手が優しく、しかし確実に私の体を探る。 胸を舐め、吸い、歯を立てずに転がし、腹部を舌でなぞり、さらに下へ。 太腿を開かされ、花びらをゆっくりと開かれ、舌が入り口をなぞった。 熱い息がかかり、舌先が中に入り、吸い上げるように動かされる。 腰が勝手に浮き、指が中に加わると、すぐに頂に達した。 体が小さく震え、愛液が溢れる。 ここ数年、夫には感じさせてもらえなかった感覚が、一気に戻ってきた。
私が体を起こし、彼の膨らんだ部分に唇を寄せる。 熱く、脈打つ感触を舌で確かめ、先を含み、根元までゆっくりと含んでいく。 喉の奥まで届く感覚に、自分でも驚くほど夢中になった。 彼の手が私の髪を優しく撫で、時折強く握る。 互いの舌と唇が、相手の最も敏感な場所を求め合う。
彼が体を重ねてきた。 入り口に先が当たり、ゆっくりと中へ進んでくる。 奥まで満たされた瞬間、意識が遠くなった。 腰が動き、深く、浅く、角度を変えて当たるたびに、また頂が近づく。 体が分解されていくような、頭の芯まで電流が走る感覚。 何度も達し、そのたびに内側が強く締め付け、彼の動きをさらに深く誘い込む。
意識が薄れたころ、彼も頂に達した。 熱いものが腹部に広がる感触。 「やってしまった」 そう思いながら、同時に胸の奥が熱くなった。 四十前で女ではなくなっていくと思っていた自分が、まだこんなに濡れ、こんなに求め、こんなに達している。
シャワーを浴びながら、短い言葉を交わした。 湯気の中でまた唇が重なり、濡れた体同士が密着する。 壁に背を預け、再び彼が中に入ってくる。 立ったまま、深く、ゆっくりと動かされ、また頂に達した。
ベッドに戻り、ぎりぎりまで互いを求め合った。 体位を変え、後ろから、横から、また向かい合って。 彼の手が私の胸を掴み、腰を引き寄せ、奥を何度も突かれるたびに、声が漏れそうになるのを歯で堪えた。
会場に戻って応援したあと、すぐに車を走らせ、家の近くのホテルでもう一度。 部屋に入るなり服が乱れ、今度は最初から激しく重なった。 私の体はすでに準備ができていて、入ってきた瞬間にまた達しそうになった。 彼の動きに合わせて腰を振り、奥を求め、熱いものが再び腹部に広がるまで、互いの体温を貪った。
子供のお迎え時間ぎりぎりに間に合わせた。 車を降りて家に入るとき、足が少しがくがくしていた。
それから私たちは、互いの都合を合わせて時間を作るようになった。 「栄養剤」と笑いながら、禁断の時間を重ねている。 いけないことだと分かっている。 墓場まで持っていく約束もしている。 それでも、あの午後のクーラーの音と、彼の体温と、奥まで満たされた感覚を、私は忘れられない。
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