【第一幕:グラスに沈む気持ち、揺れる瞳】
年末の空気は、どうしてこんなに心を不安定にさせるのだろう。
大晦日。いつもなら夫と過ごす夜だった。
でも今日は、些細なことで言い合いになってしまい、私から先に背を向けた。
「もう、いいから」
あの一言を口にしたあと、取り返しがつかなくなるような予感があったのに。
部屋に響く静寂が怖くて、私はスマホを手に取って、バイト先の忘年会に顔を出すことにした。
乾杯。
笑顔。
けれどグラスの奥で揺れる炭酸の泡のように、私の胸の中では何かが弾けそうになっていた。
「Mさん、けっこう飲んでますね?」
隣に座ったのは、バイト仲間のユウトくん。22歳。少しクセのある前髪と、いたずらな目をした青年。
もう一人、向かいの席には彼の友人だというケンジくん。見知らぬ男の視線が、脚元から首筋までを舐めるように這っていた。
――こんな私を、見ないで。
そう思うのに、どこかで、見られていたかった。
【第二幕:濡れた指先、口づけの罪】
二次会のあと、流れるように「家で飲み直そう」という流れになった。
彼らのアパート。狭くて古びた部屋には、酒と香水と男の体臭が混ざった独特の温度が漂っていた。
私はもう何杯目か分からないレモンサワーを飲みながら、ふとユウトくんの隣に腰を下ろした。
気づけば肩が触れていた。足が当たっていた。
でも、避けなかった。
「大丈夫ですか?」
彼の手が、私の髪にそっと触れた瞬間――
身体の芯が、熱を帯びる。
酔いのせいにして、私は目を閉じた。
柔らかい唇が、そっと重なる。
逃げられなかった。
いや、逃げなかった。
「…旦那さんとは、うまくいってないんですか?」
耳元で囁かれた声に、喉の奥がきゅっと締まる。
うつぶせに寝転がった私の背中に、彼の手がまっすぐ伸びてくる。
服の隙間から指先が滑り込んで、ブラのホックが静かに外される。
乳房を掬うような掌。
乳首を軽く摘ままれて、私は呼吸を止めた。
――お願い、ここで終わらせて。
でも、そう願う唇とは裏腹に、下着はすでに湿っていた。
ベッドに誘われるように倒れ込んだとき、ケンジくんもそっと近づいてきていた。
ユウトくんのキスの余韻がまだ唇に残る中、ケンジくんの舌が首筋を舐める。
二人の男に挟まれる。
肌の上を交差する手のひら。
あらわになった胸を片方ずつ吸われ、違うリズムで責められる快楽。
誰かの指が下着の中へ滑り込む。
もう一人の舌が、脚の内側をなぞってくる。
奥を抉る指。
舌先で吸われるクリトリス。
「やば…Mさん、すごく濡れてる」
熱い吐息とともに囁かれたその言葉で、私は堕ちることを決めた。
【第三幕:朝焼けの湿度、身体の奥に残る罪】
「挿れてもいいですか?」
ユウトくんの囁きに、私は首を横に振ることもできなかった。
脚を大きく開かされ、正常位でゆっくりと貫かれる。
熱い。
ぬるんとした音が、静かな部屋に広がる。
下腹部が、彼の突き上げに合わせて震えていく。
途中でケンジくんが、私の口元に自分を導いてきた。
私は唇を開き、そっと含む。
口内の熱と、奥で響くうねり。
ああ、どちらが先に果ててもおかしくない。
体位が変わる。
背後からの深い突き。
胸を揉まれながら、奥を擦られ、私は何度も波にのまれていった。
「中…に、出したい」
「俺も…ダメ?」
その問いかけに、もう何も答えられなかった。
ただ、身を委ねた。
熱く、深く、注がれる感覚。
二人分の体温が混ざった私の中が、ゆっくりと鼓動している。
終わったあと、毛布を肩まで引き上げて、私はそっと目を閉じた。
だけど、あの時感じた指の湿度と、唇の柔らかさだけは――
今もまだ、私の太ももを濡らすように残っている。



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