120人ほどの大きな職場で、私は事務職として働いている。
職場には年下の男の子が何人かいて、その中でも佐伯くん――二十歳の、あどけなさの残る少年のような青年がいた。
正直、特別気にしていたわけではなかった。
けれど――その夜のことを境に、彼は私の中で「ただの後輩」ではなくなった。
一昨日の残業。
部署の電気が落ち、私と佐伯くんだけが最後に残った。二人きりの事務フロアの静寂。
彼と一緒にエレベーターを降りて、駐車場まで並んで歩いたあの数分間――ただの移動のはずなのに、胸の奥が少しずつ熱を帯びていったのを、今でも鮮明に覚えている。
「お疲れさまでした」
「……あ、佐伯くんもまだいたんだ。遅くまで偉いね」
「先輩こそ、です」
どちらともなく笑って、自然に並んで歩いた。彼の車は私のもののすぐ隣に停めてあった。
黒くて艶のある外装。私が思わず感心して言った。
「いい車、乗ってるじゃない」
覗き込んだ後部座席。
そこに、明らかに場違いな箱が積まれていた。白地に、女性のヌードイラスト。そして大きく膨らんだ箱の輪郭――それを見た瞬間、私の中に微かな好奇心が芽生えた。
「……これ、何?」
佐伯くんは顔を真っ赤にして、一歩引いた。
「いや、それは……あの……」
まるで小学生みたいにあたふたする様子が、どこか愛おしくて。
私は彼の肩を押しのけるようにして、箱を開けた。
中には、ぬめりのある素材の塊――それは、どう見ても女性器を模したものだった。
生々しい質感と、やけにリアルなフォルム。言葉を失った私に、彼は小さな声でつぶやいた。
「……オナホールです」
くすぐったいような羞恥心と、いたずら心。
私は自分でも信じられないほど低く、囁くように言った。
「……使って見せて。私が、見ててあげる」
その瞬間、佐伯くんの瞳が戸惑いと欲望の間で揺れた。
けれど彼は無言でうなずき、運転席に腰を下ろすと、ゆっくりとズボンのファスナーを下ろした。
そこから現れたもの――私は息を呑んだ。
彼のものは、まだ触れてもいないのに硬さを持ち始めていた。
しかし、そのサイズが――あまりにも大きかった。
太く、長く、筋張っていて、血管が浮かび上がるほどに張り詰めていた。
いわゆる「巨根」という言葉が、頭の中で鐘のように鳴った。
ローションを掌に取り、ゆっくりとそれを先端に垂らす。
彼が手に持ったオナホールへと滑らせていく様子は、どこか神聖な儀式のようにも見えた。
「ん……っ、はぁ……」
空気が震えるような吐息。
私は助手席で身を乗り出し、その動きを間近で見つめた。
彼の腰がわずかに跳ねるたび、ぬめった音が車内に広がる。
「……どう?気持ちいいの?」
私の問いに、彼は熱を帯びた目で私を見た。
「先輩が見てると……余計に……」
私はその瞬間、何かに抗えなくなった。
自分の指先が、自然に伸びていった。ローションの感触を指に感じながら、彼のその巨大なものを包むオナホールを握る。
「ねぇ……これ、私が動かしたらどうなるの?」
言葉を囁くたびに、彼の息が荒くなる。
私はゆっくりと上下に動かしながら、その感触を掌で味わった。
熱く、硬く、そして何より――生きていた。
「これが……あの中に、入ってるんだ……」
自分の言葉に、自分が震えた。
想像した瞬間、下腹部に熱い疼きが走った。
「……責任、取ってよ。先輩のせいで、もう……止まらない」
彼の声が、低く、かすれていた。
そして、私の手首を掴み、その巨根を唇へと導いた――。
助手席の革張りシートに身体を傾け、私は佐伯くんのそれに唇を近づけた。
ぬるりとしたローションの匂い、張り詰めた皮膚の熱――。
鼻先が触れただけで、私は自分の呼吸が乱れていくのを感じた。
そして、覚悟を決めるように唇を開き、舌先でゆっくりと先端をなぞる。
「……あっ」
短く上がった彼の声に、私の身体が震えた。
口に含んだ瞬間、ずっしりとした重みと、舌を押し広げるほどの太さがあった。
喉の奥まで入れられず、ただ先端を唇で包みながら、ゆっくりと上下に動かす。
手で根元を支えながら、少しずつ舌を這わせていくと、彼の腹筋がわずかに痙攣した。
「先輩……それ、ヤバいです……っ」
彼の言葉が甘く、切ない。
私は夢中になっていた。
唾液とローションが混じって、頬を伝うほどに口内はぬめり、彼の熱が舌に伝わるたび、私の奥の奥が疼いていく。
「……入れてみる?」
私がそう囁いたとき、彼の目が見開かれた。
そして、ほんの一瞬、理性という名の最後の糸が、私たちの間から切れた。
後部座席へと移動するとき、私は自分の身体がどうしようもなく濡れているのを感じた。
下着に染み出した熱が、座るたびにとろりと広がる。
「……先輩、俺、こんなこと……夢にも思ってなかったです」
「私もよ。だけど……もう止まれない」
そう言ってスカートをたくし上げ、ショーツを脱いだ。
湿り気を帯びた布が、足元に落ちる。
私の太腿に視線を注いだ彼は、まるで何かに取り憑かれたように私を見つめていた。
指がそっと私の秘部に触れる。
「……あったかい。すごく、濡れてる」
その一言に、私は羞恥と興奮で息が止まりそうになった。
そして、彼のものが私の入口に触れた瞬間――
ずっしりとした質量が、私の内側に「入ってくる」感覚。
その太さに、思わず爪先が丸まり、腰が逃げそうになる。
「ゆっくり……ゆっくり、お願い……」
彼は優しく頷き、腰をゆっくりと沈めていく。
ずぶ、ずぶ――と音を立てながら、私の中が彼に押し広げられていく。
「……っあ、すごい……」
自分の声が、知らない女のように上擦っていた。
異物が中を満たしていくたび、奥の奥まで溶けていくような快感に包まれる。
「入った……すごく、きつい……けど、あったかい……」
彼の言葉と共に、私の脚が無意識に彼の腰を引き寄せた。
ピストンが始まるたび、車のサスペンションがわずかに軋む。
その音が、私たちの行為のBGMになっていった。
ぬるぬると粘性を帯びた水音が響くたび、私はどこまでも堕ちていくような感覚に包まれた。
「……こんなに奥、誰にも入れられたことなかった」
「先輩の中、やばい……締まり、えぐい」
そう言いながら、彼の腰が次第に速度を増していく。
ぐちゅ、ぐちゅ、じゅぶっ――濡れた音が、まるで二人の興奮を煽るように車内を満たす。
そして、ある瞬間、彼の手が私の顎を取り、強く引き寄せた。
「見て、俺の目を見て。こんなに感じてるのに、どうして隠すの?」
「……っだって、恥ずかしい」
「先輩……もっと見せてくださいよ。もっと、乱れてください」
その言葉で、私の奥の芯が弾けた。
絶頂の波が、一気に身体中を駆け抜ける。
「んっ、あ、ああっ、……っ、ダメ……ッ!!」
しがみついた腕が、彼の背中に爪を立てる。
自分の体が波打つように震える中、彼はさらに奥へと突き上げた。
「……俺も、もうイきそう」
「中に、出して……」
「えっ……」
「もう、全部……ちょうだい」
その瞬間、彼の身体がビクッと跳ねた。
「イ、イクッ……中、熱っ……ッ!!」
ずっしりとした鼓動と共に、彼の熱が私の中に注がれていく。
それはとろりと、私の奥の壁を這うように流れ、深いところで満ちていく。
私は彼の背中に頬を寄せ、静かに目を閉じた。
誰にも見られない密室の中で、私は完全に「オンナ」になっていた。
――それからの数日、私は彼に逆らえなくなった。
昼休み、給湯室の隅でそっと唇を奪われ、
女子トイレの個室で、後ろから突き上げられ、
退勤後にはまた、あの車内で――。
彼の欲望と巨根に、私は何度も、何度も快楽に堕ちていった。
けれど、不思議と後悔はなかった。
なぜなら、私の心と身体は、もう彼に「貫かれて」しまったのだから。



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