温泉宴会の夜、理性がほどけた私|31歳女性が見た部署旅行の裏側

社員旅行で…妻にタオル1枚だけ渡して性豪男が集う男湯に入らせてしまった寝取られの末路。 橘メアリー

妻のメアリーとは結婚してもう1年が経ちます。僕が勤める建築用品の会社は多忙で、中々ゆっくりした時間を過ごせませんでした。そんな僕を見かねた社長は、妻も含めて社員旅行に連れて行ってくれました。久々の休みを満喫できる、そう思っていたのですがお昼の宴会が中盤に差し掛かった頃から、空気が変わりました。社長が始めたゲームの中で、あろう事か部下の小林がゲームに勝ったらメアリーと混浴がしたいと言い出したのです。酔いも回っていて、男として引くに引けず…そして小林はゲームに勝ってしまいました。泣く泣く、小林とメアリーを混浴させる事になったのですが、混浴だけではなく卑猥な事まで懇願している姿を目撃してしまって…。



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玲奈(31歳・愛知県)

【第1部】温泉の湯気と「いつも通り」の仮面──恒例の宴会が別の顔を見せた夜

うちの部署は、表向きは穏やかで、仕事はきっちり、雑談もほどよく回る。
だけど年に一度、温泉旅行だけは別だ。課長の号令ひとつで空気が締まり、また緩む。その振れ幅が、私は少し怖くて、少しだけ好きだった。

今年も、男性が多い九人の一団に、女性は私とYだけ。
「今年は楽できるね」
コンパニオンを呼ぶのが恒例になってから、私たちは“お酌係”を免れた。代わりに、ただそこにいるだけで、場の揺れを眺める席になる。

宴会が始まり、スーツ姿のコンパニオンが三人入ってきた瞬間、湯気の匂いが変わった。
彼女たちは、いわゆる「サービス」の範囲を、最初から曖昧にしてくるタイプだった。視線の置き場を失うほど、見せ方があからさまで、笑顔が慣れていて、距離が近い。

Yが小声で「……やらしい」と言った。初めて見る種類の夜に、目を丸くしている。
私は笑ってごまかした。だけど胸の奥が、ひとつ小さく熱を持つのが分かった。

普段は怖い課長が、別人みたいな顔をしていた。
いつもの声、いつもの姿勢、それなのに“手つき”だけが、日中の課長ではない。
真面目な同期の子まで、その空気に飲まれていく。

誰も止めない。止める役の人間が、最初からいない。
それが一番恐ろしいのに、一番、背徳を甘くする。

私とYは、グラスを重ねながら、眺める側にいた。
眺めているつもりだった。
でも、眺めているだけでは済まない夜があることを、私はこの時まだ知らなかった。

【第2部】見てはいけないものほど、目が離れない──浴衣の影が私を挑発した

お酒が回るほど、場は“仕事”から“遊び”へ、そして“逸脱”へ滑っていった。
笑い声が大きくなり、誰かが冗談を言い、誰かがそれを現実にする。
境界線は、引かれたそばから踏み越えられる。

近くにいたAが、私たちに気を使ってお酌してくれた。
優しい人だ。いつも仕事では控えめで、聞き役が多い。
そのAの浴衣の下に、視線が引っかかった。
布のわずかな盛り上がりが、そこに“今”があると教える。

私は笑ってしまった。
「……分かりやすいね」
冗談のつもりの言葉が、舌先で熱を持つ。Yはキャッと笑って、顔を覆う。

その頃には、宴会はもう“宴会”という名前では追いつけない地点まで来ていた。
課長は酔いの勢いで、言動のブレーキをなくし、周囲もそれに合わせて緩んでいく。
Kの普段の真面目さが、逆にこの夜を際立たせた。私は、見たくないのに見てしまう。
「え、あの人……そんな……」
思考が追いつかないのに、目だけが追う。

私がAに漏らした一言は、たぶん、ただの興味と、対抗心だった。
「Kって……意外と、すごいんだね」
Aは笑って、少しだけ声を落とした。
「俺の方が、もっと、ですよ」

心臓が一度、変な跳ね方をした。
バカみたいに酔っている。分かっている。
それでも、私は言ってしまった。

「じゃあ……比べてあげるから、見せなさいよ」

言葉にした瞬間、後戻りできない何かが私の中で“カチッ”と音を立てた。
Yが「むりむりむり!」みたいに騒ぎ、手で顔を覆っているのが逆に煽りになる。

Aは照れながら、でも拒まなかった。
そこにあるのは、優しさなのか、同調圧力なのか、男の見栄なのか。
たぶん全部だ。

私の指が触れたとき、私は気づいた。
私は“対抗心”を言い訳にして、ただ確かめたかったのだと。
自分の中の、普段は見ないふりをしている部分が、どこまで浅はかになれるのか。

【第3部】止まらない夜と、翌朝の静けさ──「普通の私」が帰れなくなる前に

あの夜の私は、どこかで自分を演じていた。
“ここまでなら冗談”
“私は本気じゃない”
そう思い込みながら、境界線だけを少しずつ動かしていく。

Aの息が乱れていくのを感じた。
私は目を合わせない。合わせたら、現実になってしまうから。
なのに、現実はもう目の前にある。
湯気の匂いに混じって、甘ったるいお酒の匂いが、私の判断を鈍らせる。

「……もう、だめかも」
Aが小さく言った。
その言葉が妙に素直で、私は一瞬だけ優しくなった。
……優しさなのか、背徳の手触りを最後まで確かめたいだけなのか、自分でも分からない。

私はその場を離れて、口をすすぎに行った。
冷たい水が喉を落ちる。鏡の中の私は、頬が赤い。目が少し潤んでいる。
「何やってるの」
自分に言い聞かせるのに、声が弱い。

部屋に戻ると、今度はYが信じられない光景の中にいた。
普段は慎重で、恋愛にも奥手なはずのYが、場の中心にいる。
「……え?」
私の頭が真っ白になる。
Yは、恥ずかしさで壊れそうな顔をしながら、でも逃げていなかった。

その瞬間、私は理解した。
この夜は、誰かひとりの暴走じゃない。
“場”が人をほどいている。
私たちはそれに乗って、自分の中の隠し扉を順番に開けている。

宴会が終わり、部屋に移動してからも、熱は冷めなかったらしい。
廊下の向こうから聞こえる笑い声、扉の閉まる音。
私は自分の部屋に戻るはずだった。戻れるはずだった。

けれど、課長の声が近くで私を呼んだ。
日中の厳しい声ではなく、酔いと夜の油断が混ざった声。
Aの視線も、そこにあった。
私は一度だけ、深呼吸した。

“私が選んだ”と思える形で。
そうしないと、翌日からの自分を保てない気がしたから。

その先は、記憶が「点」ではなく「温度」として残っている。
肌に触れる布の柔らかさ。
息が近い距離の、生々しい沈黙。
誰かの名前を呼びそうになって、飲み込む瞬間。
そして、朝が来たときの、異様なくらい澄んだ静けさ。

仕事場に戻れば、私たちはまた“仲良し部署”の顔をする。
何事もなかったように、書類を回し、会議をこなし、課長は課長に戻る。
Yは、Nのことが本気だったらしい。あの夜の熱の中から、恋だけを掬い上げてしまった。

私は――掬い上げられなかった。
掬い上げたのは、たぶん、背徳の余韻と、抑えていた自分の欲だけだ。

まとめ:湯気の中でほどけたのは、誰の理性だったのか

あの夜を思い出すと、胸の奥に“熱”が戻ってくる。
同時に、ぞわっとする怖さも戻る。
「楽しかった」とだけ言えない。
「最悪だった」と切り捨てることもできない。

ただ、はっきりしているのは――
私がずっと“見ないふり”をしてきたものが、湯気と酒と群れの空気の中で、顔を出したということ。

Yが恋を選んだように、私はたぶん“自分の奥”を見てしまった。
仕事のできる私、ちゃんとしている私、場を乱さない私。
その仮面の下に、確かに別の私がいた。

次に同じ夜が来たとして、私はもう、流れに飲まれたくはない。
選ぶなら、選ぶと言える場所で。
断るなら、断ると言える状態で。

それでも、あの夜の湯気の匂いを思い出すたび、私は少しだけ呼吸が浅くなる。
“私が私を裏切った夜”じゃなく、
“私が私を知ってしまった夜”として、胸の中でまだ熱いから。

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