《夏の白昼夢》
1. 北海道へ向かう日
熱帯夜が続く関東を抜け、飛行機の窓から見える景色は次第に緑と青が混ざる世界へと変わっていく。雲を抜けるたびに、どこまでも続く草原が広がっていた。目を閉じると、ひんやりとした空気を思わせる北海道の風を想像した。
テニススクールの夏合宿——それは、ただのイベントのはずだった。
夫はいつも通り仕事が忙しく、「たまには息抜きしてこいよ」と軽く送り出してくれた。子供もいない私にとって、こうした時間はとても貴重だった。
だけど、心のどこかで——この旅が、単なる避暑ではないことを予感していた。
飛行機が千歳空港に着陸し、ツアーバスが私たちを迎える。空港の外へ一歩足を踏み出した瞬間、身体にまとわりつく湿気は消え去り、心地よい風が頬を撫でた。
「気持ちいいですね!」
隣で声をかけたのは、大学生のコーチ、**遥斗(はると)**だった。
二十歳の彼は、スクールの若手コーチとして生徒たちから人気があった。太陽の下で鍛えられた引き締まった身体に、真っ直ぐな眼差し。そして、年上の私に対しても敬意を忘れない、誠実な性格。
私は彼を「コーチ」としてしか見ていないはずだった。でも、今はその笑顔が妙に眩しく見えた。
「遥斗くん、北海道は初めて?」
「はい。でも、こんなに涼しいとは思いませんでした。まるで別世界ですね。」
バスが動き出し、窓の外に広がる大地を眺めながら、私は静かに息を吐いた。
この旅が終わるまで、私は何を感じるのだろうか——そんな問いが、ふと胸をよぎった。
2. 避暑地のコート
宿泊先は森に囲まれたロッジだった。目の前には綺麗に整備されたクレーコートがあり、その向こうには果てしなく広がる空。
「じゃあ、皆さん、準備運動から始めましょう!」
遥斗の声に、生徒たちは一斉に動き出す。
私もストレッチをしながら、ふと彼を見た。白いTシャツから覗く腕の筋肉が、動くたびにしなやかに波打っていた。
「奥村さん、ペアになりませんか?」
遥斗が私に手を差し伸べる。周囲の視線を気にしながらも、その手を取った。
「よろしくお願いします。」
ボールを打ち合うたびに、心が弾むようだった。
こんなにも気持ちよくラリーが続くなんて。息を切らす私に、彼は優しく微笑んだ。
「いいリズムですね。」
その一言が、妙に胸の奥に響いた。
私は無意識に、汗を拭うふりをして胸元の襟を少し引いた。夏の熱気のせいにしながらも、視線が自分に向けられていることを意識する。
遥斗の目が、一瞬だけそこに留まる。
それは、確かに私が望んだ視線だった。
もっと、見てほしい。
コートでの彼の指導が、ただのレッスンではないように感じ始める。彼の視線が私の動きを追い、打ち返すボールに込める力が、まるで二人の間の緊張を表しているように思えた。
私は、彼を独り占めしたかった。
他の生徒が交代で打ち合うたび、彼が他の人に向ける笑顔が羨ましくてたまらない。コーチとして、皆に公平であるべきなのは分かっている。けれど、その微笑みが自分だけのものになったら——そんな妄想が、抑えられなくなりそうだった。
3. 静かな夜の湖畔
夜になると、涼しさが増し、空には無数の星が輝いていた。
合宿二日目の夜。夕食後、皆が思い思いに過ごす中、私は一人でロッジを抜け出した。
湖のほとりに座り、静かな水面を眺める。ひんやりとした風が肌を撫でるたびに、心が落ち着いていく。
「奥村さん?」
振り向くと、遥斗がいた。
「こんなところで、何してるんですか?」
「少し、風に当たりたくて。」
彼は隣に座ると、星空を見上げた。
「綺麗ですね。」
「…ええ。」
静寂の中、心臓の鼓動だけが響く。
「遥斗くんは、好きな人いるの?」
思わず聞いてしまった。彼は少し考えた後、小さく息をついた。
「…います。でも、その人には言えないんです。」
「どうして?」
彼は私の方を向いて、真っ直ぐに視線を合わせた。
「届かないから。」
その言葉が、胸に深く突き刺さる。
湖面に映る月の光が、揺れていた。
私はそっと微笑む。
「……そんなこと、ないかもしれないわ。」
彼の瞳が揺らぐ。私はゆっくりと体を傾け、彼の肩に寄り添った。
遥斗の体温が、ひんやりとした夜気の中で際立つ。
「奥村さん……」
彼の低い声が耳元をくすぐる。名前を呼ばれるだけで、身体の奥に熱が広がる。
私はそっと顔を上げ、彼の頬に手を伸ばした。指先が触れた瞬間、遥斗の呼吸が止まる。
「本当に……届かないの?」
私の囁きに、彼の瞳が熱を帯びる。
迷いの影を滲ませながらも、彼の指がそっと私の手を包み込む。
夜風が静かに吹き抜ける中、唇が触れ合うまでの距離は、あとわずか。
次の瞬間、彼の腕がそっと私の背に回り、ゆっくりと引き寄せられた。
彼の唇が私のものに重なる。
驚くほど優しく、けれど確かな熱を宿したキス。
目を閉じると、遥斗の息遣いが微かに感じられた。彼の唇がゆっくりと私の輪郭をなぞるたびに、身体の奥から甘い震えが広がる。
波が岸辺に打ち寄せるように、ゆっくりと、しかし確実に二人の間の境界が溶けていく。
月の光が湖面に広がり、波紋を生むように、私の中に彼の存在がゆっくりと満ちていく。
私は彼の首に手を回し、もっと近くに引き寄せる。彼の指が背中をなぞるたび、熱が身体を巡る。
夜風が二人を包み、肌を優しく撫でていく。遥斗の視線は、私の奥深くまで射抜いていた。
「遥斗くん……感じて……?」
私の声は風に溶け、かすかな囁きとなる。
触れられた場所から、じわじわと甘い痺れが広がる。彼が触れた部分だけが自分のものではないような錯覚に陥る。
私は彼に囚われていたい。彼の目に映る世界のすべてになりたかった。
「あなたの視線がほしいの。ずっと……。」
「もっと……近くにいて……遥斗くん……」
「あなたのすべてを感じていたいの……。」
囁きながら、私は彼に溶け込むように身を預けた。
遥斗の手が私の腰を支え、ゆっくりと揺れが生まれる。まるで風に導かれる木々のように、私たちは一つの波を描く。
熱が高まり、まるで溢れ出す朝焼けの光のように、心の奥で広がっていく。
「……遥斗くん……わたし……」
夜空の星が輝きを増し、波が岸を打つ音が、心の奥に響く。
「ねえ……一緒に……」
高まりが頂点に達する瞬間、私は静かに目を閉じ、身体の奥に広がる熱を感じた。
時間が止まる。
そして、再び流れ出す。
遥斗の指先が私の髪を撫で、私の中に残された余韻が、静かな波となって打ち寄せる。
「……これで、届いた?」
小さく微笑みながら、私はそっと囁いた。
遥斗は何も言わず、ただ私を見つめたまま、もう一度そっと唇を寄せた。
《夏の白昼夢》
4. 最終日の夜
合宿最後の夜、ロッジでは宴会が開かれた。長い練習を終え、皆の顔には充実した笑顔が浮かんでいた。ワインやビールが次々と空き、テニスの話や仕事の話、他愛のない会話が夜の空気に溶けていく。
「奥村さん、もう一杯どうですか?」
遥斗がワインのグラスを差し出した。私は彼の笑顔に引き込まれ、つい手を伸ばす。
「ありがとう。でも、そろそろ酔いそう……。」
「今日は最後の夜ですから、楽しみましょう。」
彼の言葉に後押しされるように、私はグラスを傾けた。
心がふわふわと浮かぶような心地よさ。気づけば、頬が熱くなっているのを感じた。
「ちょっと、休んできます……。」
ロッジの奥の部屋に戻ると、ベッドに身を沈めた。耳の奥ではまだ宴会の笑い声が響いていた。遥斗の視線、彼の指先の余韻が、まぶたの裏に焼き付いていた。
まどろむ意識の中、私は静かに眠りに落ちた。
5. 目を覚ますと……
どれくらい眠ったのだろう。
静寂の中で、微かな声が聞こえた。かすれた笑い声、甘い囁き。
私はゆっくりと目を開けた。
ロッジの扉が半開きになっていた。月明かりが差し込み、外の影を映していた。
「……遥斗くん……。」
声がした。
私は反射的に体を起こした。扉の向こうに目をやると、ロッジの廊下に二つの影が寄り添っていた。
遥斗と、もう一人の女性——若い人妻だった。
月の光が静かに揺れ、彼らの影を壁に映し出していた。
彼女の白い腕が彼の首に絡まり、遥斗の手が彼女の腰を支える。
微かに揺れる影のシルエットが、ゆっくりと波打つ。
「……やだ、見られちゃう。」
彼女が甘く囁く。
「大丈夫、誰もいないよ。」
遥斗の低い声が静寂の中に溶ける。
影はまたゆっくりと揺れた。
まるで月が波間に落ち、静かに溶けていくような光景だった。
胸が、締め付けられるように痛んだ。
言葉が出ない。手も動かない。心がひどくざわつく。
嫉妬なのか、失望なのか、それともただの空虚なのか——私には、わからなかった。
私は何を求めていたの? あの瞳が自分だけを映すことを? 彼の手が私の肩を引き寄せることを?
それなのに——
影が交わるたびに、私の心もまた波紋のように乱れていく。
見てはいけないのに、目が離せない。
月光に溶ける彼の影が、私を焼く。影の動きに呼応するように、胸の奥がきしむ。
「……違う……こんなの、違う……。」
でも、目が離せない。
嫉妬に焼かれるような痛みと、どうしようもない憧れのような感情が交錯する。
あの影が、私のものであったなら——。
風が窓から入り込み、熱を持った肌に冷たく触れた。その瞬間、自分の中にうごめく感情の正体に気づいてしまう。
私が欲しかったのは、彼の心? それとも、その肌の温もり?
唇を噛み締め、私は震える指でそっと扉を閉じた。
遥斗は他の誰かに囁き、触れ、求められている。
それなら、私は……?
喉の奥が焼けつくように熱い。ふと気づけば、頬に一筋の涙が伝っていた。
今さら何を求めていたというの……?
静かな夜が、何もなかったかのように、私を包み込んだ。
6. 終わりの時間
朝の練習が終わり、私はロッジの裏で荷造りをしていた。
「奥村さん。」
振り向くと、遥斗が立っていた。
「これ、渡したくて。」
小さな封筒。受け取ると、彼は少しだけ微笑んだ。
「また、どこかで会えたらいいですね。」
私は封筒を見つめたまま、彼を見返すことができなかった。
飛行機の中、封筒を開くと、一枚の便箋が入っていた。
——『奥村さんと過ごした時間が、僕にとって特別なものでした。ありがとう。』
それだけの短い言葉なのに、心に熱が広がる。
でも、その熱は、昨夜の冷たい夜風の中に、静かに消えていった。
遥斗は私にとって、手に入るはずのなかった星だったのかもしれない。
窓の外には、関東の暑さが戻っていた。
でも、私はまだ、北海道の風を感じていた。
《終わり》
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この体験談で興奮したら必見!!
大人っぽくてしっかり者のテニスイントラクター、すずちゃん。的確な指導でクラブ会員たちの人気者の彼女。普段は真面目なキャラなのに、奥底には人並みはずれた性欲を隠し持っていた…引き締まったカラダは超敏感でハードセックス仕様。テニスウェアのままチンポを突き刺され、普段は見せた事が無いような泣き顔で悶え、絶頂しまくり!
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