午前6時。まだ街は眠りの余韻を引きずっている。
私は、肌に馴染んだランニングウェアのまま、ゆっくりと川沿いのコースを歩き出す。
空気は澄んでいて、走る前の静けさに身体の感覚がひらいていくのを感じる。
その朝も私は、橋の袂でしゃがみ込み、靴ひもを結び直した。
ゆっくりと、胸を張るように前屈みになりながら。
わざと、少し無防備な角度で。
首元が緩んだウェアの隙間から、ランブラに包まれた胸の谷間が覗く。
微かな風が汗ばんだ肌をなぞり、私は自分が「見られている」ことを意識する。
予感は、的中する。
視線──。
ほんの数メートル先。
彼はそこにいた。
直人くん。大学四年生。私より24歳も年下の、朝と夜にだけ現れる“誘惑の化身”。
彼は、立ち止まっていた。
無言で、私の胸元を、脚線を、すべてのラインを舐めるように見ていた。
心臓が、どくん、と脈打つ。
羞恥よりも先に来るのは、快感だった。
「見られている」
そのだけで、汗ばむ股間に濡れが広がるのがわかる。
私は立ち上がり、ストレッチを始める。
脚を高く持ち上げてベンチに置き、ゆっくりと腰を沈める。
太腿の内側が、彼に向けて惜しげもなく開かれる。
この動きがどれほど艶めいているかを、私は知っている。
その目に、私の露出が焼きついていくのがわかるから。
「おはようございます」
彼が、視線を逸らさずに言う。
「今朝も…すごく、綺麗です」
私はその言葉に、あえて何も返さない。
代わりに、もう片方の脚を開き、より大胆に骨盤を前傾させる。
ウェアのクロッチが布越しに割れ目を縁取っている。
それを彼が見ていると思うだけで、私は下腹を震わせた。
夜9時。再び、彼と“会う”。
今度は、昼間の抑制が取れた身体。
火照った肌と、湿った欲望だけが、薄い布一枚の内側で膨らんでいた。
「良子さん、今朝からずっと…頭から離れなくて」
走り終えた直人くんが、荒い息のまま私を見下ろす。
「…私も」
その言葉が出るのに、どれだけ我慢しただろう。
私たちは小さなグラウンドの隅、人気のない休憩スペースへ移動する。
人工芝の感触が足の裏から伝わる。私はそっと、ウェアのファスナーを下げた。
直人くんが、ごくりと喉を鳴らすのが聞こえる。
「触れても、いい?」
私は頷いた。
彼の手が、ゆっくりと私のランニングブラにかかる。
その下には、すでに汗と興奮で立ち上がった乳首。
布をめくった瞬間、空気に触れてピンと硬くなる。
「ちいさくて、きれい…」
囁きながら、舌がそこに触れる。
吸い上げるように、口づけるように、彼が乳首を味わう。
私は、目を閉じて耐える。
息が乱れ、腰が前へ揺れる。
「もっと、奥まで触れて」
呟いた私に応じて、彼の手がランニングパンツの内側へ滑り込んできた。
布越しに確かめるように撫でられただけで、私はびくりと震える。
小さな吐息が漏れ、濡れがじゅくりと彼の指先に伝わる。
「濡れてる…ずっと我慢してた?」
私は唇を噛んで頷いた。
彼の指が、濡れたラインをなぞる。
すでに限界だった私は、彼の手に腰を預け、奥まで誘い込む。
「入れて、お願い…もう、待てない…」
直人くんがウェアを脱ぎ、露わになった若い身体が私に重なる。
熱が、触れる。
張りつめた硬さが、湿った私の奥に押し込まれていく。
「っあ…!」
快感にのけぞる私の首筋に、彼の舌が這う。
胸が押し潰される。腰が突き上げられる。
「良子さんの中…熱いです、吸い込まれる…」
彼が必死に耐える声。
私はその声に、さらに貪欲になる。
もっと欲しい。
もっと奥まで、何もかも、乱してほしい。
彼の突き上げるリズムが速くなる。
「イキそう…!」
私もだ。
もう、溶ける。崩れる。声にならない快感が喉から溢れる。
「イって…私の中で、全部…」
その言葉に応えるように、彼の身体が跳ね、深く突き立てられた瞬間──
「っあああっ……!」
熱い鼓動が、奥で脈打つ。
私はそのすべてを受け止めながら、深く果てた。
数分後、まだ重なり合ったままの身体で、彼が私の髪を撫でた。
「明日も、見に行っていいですか?」
私は微笑む。
「もちろん。私はいつも、あの場所で、見られる準備をしてるから」
彼に走らされ、視られ、抱かれる。
私は、朝と夜、確かに堕ちている──。
この体験談で興奮したら必見!!
その夜、私は濡れる覚悟で外に出た。
風は強く、木々が唸るように揺れていた。
ランニングウェアのフードを深く被っても、肌に打ちつける雨粒は容赦なくて、
それでも、私は走り慣れた公園の入口に向かった。
目的はただひとつ──彼に会うため。
「今夜、どうしても会いたい」
午後8時47分。メッセージには、ただそれだけが打たれていた。
返事はしていない。けれど私は、走るふりをして家を出た。
夫には「夜風が落ち着いたから少し走ってくる」とだけ告げて。
公園には、当然誰もいなかった。
街灯が雨に滲み、舗道の上に柔らかな金色の光を投げかけている。
その中に──彼がいた。
木陰に、黒いパーカー。
濡れた髪を乱しながら、私の方にだけ視線を注いでいた。
何も言わず、私は彼に近づいた。
足元の水たまりに踏み入るたび、冷たいしぶきが脚を濡らす。
けれど熱くなるのは、肌よりも、奥の方だった。
「……濡れてますよ」
直人くんの声は、雨音にかき消されるほど小さかった。
でも、私は確かにそれを聞き取った。
「わざと…来たの。濡れるの、わかってて」
そう答えた自分の声に、自分がいちばん驚いた。
こんな言葉を、こんな声音で口にできる自分に──。
その瞬間、彼が抱き寄せてきた。
力強く、腕の中に閉じ込めるように。
互いの濡れた身体が重なり合い、パーカー越しに彼の体温が伝わってくる。
唇が触れるよりも先に、息がぶつかった。
「……我慢できなくて」
そう言って彼は、唇を塞いできた。
びしょ濡れのまま、唇が重なり、舌が絡み合う。
雨と、唾液と、熱とが混ざりあって、どこまでが自分の体液か分からなくなる。
私たちは、木製のベンチまで辿り着いた。
人通りのないこの場所で、ただの屋根もないベンチ。
雨が容赦なく降り注ぐその上に、私は押し倒された。
身体の下から、冷たさが滲んでくる。
けれど、彼の手が、私の太腿を撫でるたびに、熱は逆流するように立ち上がる。
ランニングパンツの上から、掌が撫でる。
濡れた布の摩擦と、彼の体温で、そこはすでに敏感に膨らんでいた。
「こんなに濡れてるの、雨のせいだけじゃないですよね」
囁きながら、彼の手がパンツの内側へ滑り込む。
私の秘めた場所に、冷えた指が触れた瞬間──腰が跳ねた。
「直人くん……」
名前を呼ぶたび、罪悪感と快感が交互に押し寄せる。
私は妻であり、母であり、でも今は、彼にだけ向けられた“女”だった。
ブラの下に、彼の口が滑り込む。
小ぶりな胸の先端を吸い上げられた瞬間、声が洩れた。
「ん…っ、そこ……ダメ……」
そう言いながらも、私は頭を反らせ、より深く吸われることを求めていた。
冷たい雨に濡れた肌が、彼の唇と舌で熱を帯びていく。
パンツが足首まで下ろされ、ランニングシューズの上に乱雑にかかる。
そこへ、彼の舌が降りてきた。
「待っ……て」
言葉は虚ろに空を切った。
彼の舌は、容赦なく私の奥を探り、唇で敏感な突起を吸い上げる。
「や…あっ、ダメ……!」
雨音にかき消される絶頂の声。
誰にも聞かれないという状況が、逆に私の羞恥心を剥ぎ取っていく。
「お願い……もう、欲しい……」
震える指で、彼のランニングパンツに手を伸ばす。
熱く張り詰めたものを、濡れた手で包み込むと、彼の喉が甘く鳴った。
「挿れますね……いいですか?」
答えを待たずに、彼の身体が私の中へ押し寄せてきた。
「っあ……深い…!」
太腿を広げられ、腰を打ちつけられるたび、背筋を貫くような衝撃が走る。
硬く、熱い彼が、濡れた奥に何度も打ちつけられ、私は快感の波に呑み込まれていく。
雨は止まない。
でも、私たちの熱だけがその場を覆い尽くしていた。
「良子さん……もう、イキそうです……」
「一緒に、来て……中に……っ!」
その言葉が合図のように、彼の動きが速くなる。
ベンチが軋む音と、身体がぶつかる音と、絶頂の声。
全身がしびれるような感覚に包まれ、私は彼と一緒に、深く、深く沈んでいった。
彼の胸に顔を埋め、濡れたまましばらく動けなかった。
「…ごめん、やりすぎた」
「違う。嬉しかったの。……壊れてもいいって、思った」
その日を境に、私たちはもう、“走るだけ”の関係には戻れなかった。
雨の夜が、私たちのすべてを洗い流して、欲望だけを残したのだった──。
「雨に濡れた身体に、彼の熱が染み込んでいく──もう、戻れない」



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