【第1幕】窓辺の午後、風のゆらぎが世界を変えた
あの夏の午後、世界は少しだけ、斜めに傾いていた。
蝉の声は遠く、ただ熱だけが、家の中に残されていた。
二階の自室でゲームに飽き、なんとなく一階に降りていったのは、気まぐれだったはずだ。だけど、その“気まぐれ”が、今も僕の体内に熱を残している。
階段の途中、ふと、足を止める。
リビングと廊下のあいだの、曇りガラスの引き戸。
その向こうから聞こえていたのは──母の声だった。けれど、それはいつもの「お疲れさま」や「お茶にする?」なんかじゃない。
押し殺した、何かを耐えるような声。
そして、低く、よく通る、男の吐息。
(え……?)
戸口に近づいた僕の指先は、知らぬ間に震えていた。
──“見てはいけない”と、頭では分かっていた。
けれど、身体は勝手に動いていた。
少しだけ、隙間を開ける。そこから見えたのは、想像の中では決して描けなかった現実だった。
母は、ソファに押し倒されていた。
白いブラウスは前がはだけて、ブラジャーはずらされ、左の胸だけが露出している。
その乳首に、家庭教師の男──22歳の大学生、榊が、口を寄せていた。
(嘘……)
目を逸らそうとしても、視線は焼きついたまま動かなかった。
榊は、やわらかく吸っていた。乳首を、まるで子どものように、だけどどこかじっくりと──音を立てず、唇と舌だけで、母のそこに執着していた。
その姿は、どこか神聖ですらあった。
胸元に溜まった汗が、母の肌を伝い落ち、腰のあたりのスカートを濡らす。
指先が母の腰に沿って滑るたび、母は声を漏らした。
「……や、ぁ……おねがい……今日は……」
懇願するような声。けれど、拒絶ではなかった。
どこか、もう受け入れてしまっている響き。
榊は答えなかった。ただ、口元だけを動かしながら、
母の左の乳首から、右の乳首へと、丁寧に舌を這わせていく。
その瞬間、母の身体がわずかに弓なりになった。
僕の喉が、ひとりでに鳴った。
ズボンの中、触れてもいないのに、じんわりと熱が広がっている。
濡れていたのは、母だけじゃなかった。
──まだ、何も知らなかった僕の体に、
“知らなくてよかったはずの快楽”が、
この午後、刻まれてしまった。
そしてその記憶は、二十歳になった今でも、
夜のたびに、濡れたまま、再生される──。
【第2幕】母の喉奥に沈んでいく音を、今でも僕の身体が再生する
あのとき、音が最初に入ってきた。
「……じゅ、っ……ん、ぢゅるっ……」
それは口づけの音じゃなかった。
もっと、深く、湿っていて、ねっとりしていて、喉の奥から鳴っている音だった。
階段の陰、ひざをついた姿勢で僕は、
リビングの引き戸にそっと耳を寄せていた。
戸のわずかな隙間。
ほんの指一本ぶんの、その隙間から覗いた瞬間、
僕の中の“現実”が崩れた。
──母が、男の性器を咥えていた。
それは榊──僕の家庭教師。
大学生で、いつも笑顔で「テストどうだった?」と聞いてきた、
あの男のモノが、母の唇に包まれていた。
「ちゅっ……ん、……ぢゅぷっ……ぢゅる……ふ、ん……」
母は、ゆっくりと顔を前後に動かしていた。
髪が揺れていた。
榊の下腹にあたっては跳ね返る、黒髪のやわらかなリズム。
その一拍ごとに、音が鳴る。
「っ……く……そこ、喉、っ……ほんとに……っ」
榊がかすれた声で呟く。
母は応えない。
ただ唇を深く開けて、男のモノを喉奥まで沈めた。
──そして、喉が、鳴った。
「……ごっ……く……」
それは、咥えたモノを飲み込む音だった。
胃へと届く寸前の、食道の蠕動のような──
けれどあまりにも、湿っていて、生々しくて、いやらしい音だった。
その瞬間、僕の腰が、勝手に跳ねた。
ズボンの中。
自分のモノが、脈打っていた。
下着が肌に張りつき、先端が濡れていた。
触れていないのに、感じていた。
母の片手が榊の太ももをつかんでいた。
もう片方の手は、自分の喉元に添えられていた。
まるで、「ここまで入ってるよ」と示すように。
「ぢゅっ……んっ……んっ……じゅるる……ちゅっ、くぅ……」
その音に合わせて、榊の腹が引きつるのが見えた。
母の唇は、根元まで押しつけられていて、
その間、ほんのわずかな空気だけが、
ぴちゅ、と唇の隙間から漏れていた。
ぴちゅ、ぢゅる、ぢゅっ、ぢゅるるる……
「ふ……っふ、んっ……好きよ……榊くんの、喉で感じるの……」
そんな言葉を、あの母の口が発したことに、
少年だった僕は、何を感じればよかったんだろう。
でも、身体ははっきりと応えていた。
吐きそうなほどの熱が、下腹に溜まっていた。
視線の奥で、母の喉が、何度も上下していた。
それは、決してAVのように派手ではなかったけれど──
粘度と、吸い付きと、飲み込みの生々しさだけが、圧倒的だった。
(これは……女の口なのか?)
母は、口を離した。
びちゅっ、と、音を立てて、男のモノが抜ける。
そして──唇と亀頭の先を繋いでいた唾液の糸が、
一瞬、陽光に照らされてきらめいてから、
ぽた、と母の太ももに落ちた。
それを、母は指で拭いながら、笑った。
「ごめんね、少し……興奮しすぎちゃった」
その声が、あまりに柔らかくて、
僕はその場から動けなかった。
「僕じゃない男に咥えている母の声」が、
僕の性感の“原点”になってしまった。
それ以来、何度も夢に見る。
音だけが先に来て、視界が濡れる。
そして、思い出す。
【第3幕】揺れる母の腰、その記憶が今も僕の中で勃起している
「……やっぱり、騎乗位が好き……かも……っ」
その声が、今も耳の奥で響いている。
母が、家庭教師の榊に跨っていた。
ソファの背もたれに榊が身を預け、
ズボンは太ももまでずり落ち、
性器が怒張したまま、母の下から立ち上がっていた。
母は、スカートを捲りあげ、パンティを片脚に引っかけたまま、
裸足でソファのクッションに膝をつき、
榊の上に、ゆっくりと沈んでいった。
それを、僕は見ていた。
階段の陰。
引き戸の隙間。
指一本ぶんの視線の穴から。
「ん、っあ……入って……きた……っ」
母が、そう呟いた。
右手で榊の肩を押さえながら、左手は自分の太ももに添えられていた。
そのまま、腰を前後に──小さく、小刻みに──揺らし始めた。
ぢゅっ……くちゅっ、ぢゅぷっ、くちゅ……っ
それは、湿度のある、粘膜と粘膜が擦れ合う音だった。
皮膚と皮膚ではなく、
もっと深く、身体の“裏側”どうしがこすれるような──
見たこともない、けれど“快楽そのもの”の音だった。
母は、榊の中に完全に座り込んでいた。
「奥……、あたってる……っ……だめ……これ……」
首を仰け反らせながら、母が吐息を漏らす。
揺れる胸。滲む汗。
揺れる腰は、明らかに“自分の気持ちいい場所”を擦っていた。
見間違いようがなかった。
榊のモノは、母の中でうねるように受け止められ、
母の中はそれに応じるように震え、湿り、締まり、吸いついていた。
「……私、こんなに濡れるの……っ
人の息子が階段の陰にいるのに……っ」
その言葉に、僕の心臓が止まった。
──気づいてたんだ。
あのとき母は、僕が見ていることを知った上で、榊にまたがっていた。
僕の下着の中は、既にべっとりと湿っていた。
触れていないのに、射精の寸前のような疼きが、
股間から脳髄まで突き抜けていた。
母は、背筋を反らせたまま、
腰をぐるりと一周させた。
そのたびに、ぐちゅっ、ぢゅっ、という音が、空気に浮いた。
「好き……こういうの……見られながら……あなたに、奥まで入れられてるの……っ」
その瞬間、榊の腰が跳ねた。
反射のように、下から突き上げる。
「っんぁっ、だ、め……っそこ……そこっ……!」
母の指がソファを握り、
白くなった爪の先から汗が垂れた。
何度も腰が突き上がり、母が跳ねる。
そのたびに、奥の音が深くなる。
ぢゅっ、ぢゅっ、ぢゅぷっ、ぬちゅっ……っ
「もう……っ、きて……っ中に……榊くんの……あの熱いの……」
そして、榊が一度深く腰を引き、
母の中へと、限界まで沈めた。
びゅくっ、びゅるっ、びゅっ……っ
小さく、震えるような音がして──
母が、口を開いたまま絶頂を迎えた。
声が、出ていなかった。
ただ、震えと、痙攣と、蜜のしずくが、
その女の身体を通して伝わってきた。
そして、すべてが静まり返った午後に戻っていった。



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