【第1部】乾いた日常に忍び込む影──夫に届かぬ欲望と若い眼差し
私は 45歳、佐和子。東京から遠く離れた石川県・金沢市で暮らしている。
夫は商社勤めでほとんど家におらず、単身赴任に近い生活が続いている。私の隣にいるのは、血のつながりのない息子──夫の前妻の子、27歳の悠真だった。
「義母さん、今日も遅いんだって?」
彼が何気なくかけてくる声。その響きが、胸の奥で微かに波紋を広げる。
夫と暮らす時間よりも、悠真と同じ屋根の下で過ごす時間の方が長くなって久しい。家の中にあるのは、形ばかりの家族の絆。血で結ばれてはいないが、それがかえって──危険な火種となっていた。
日常は乾いていた。
夫との交わりは、思い出すこともできないほど遠い記憶の彼方にある。
女としての身体はまだ熱を求めるのに、夫はその声を聞き取ることすらしない。
夜、浴室の鏡に映る自分を見て、私はしばし言葉を失った。
薄く化粧を落とした顔。胸の張りもまだ残り、腰の曲線も衰えてはいない。
それなのに──夫の眼差しには、女としての私の姿は存在しないのだ。
「私はもう、女として終わっているのかしら」
そんな自嘲を呟いた夜もあった。
けれど、その一方で。
リビングに座る悠真の背中、ふとした仕草、無防備に見せる寝顔。
それらすべてが、私の中に秘められた欲望をじわりと呼び覚ましていった。
罪を知りながら、私は目を逸らせなくなっていく。
ある雨の日、夫の帰宅が深夜になると知らされた夕刻。
台所で二人きり、悠真が濡れたジャケットを脱ぐ姿を目にした。
しなやかな肩の線、濡れたシャツ越しに透ける肌。
その一瞬、私は理性を失いかけた。
「……タオル、持ってきてあげる」
声が震えたのを、自分でも悟った。
彼の視線が、私の揺れる胸許に吸い寄せられるのを感じた。
血のつながらぬ義母と息子。
その禁忌の構図の中で、私の心臓は鼓動を乱しながら確かに震えていた。
「義母さん……」
呼ばれた名に、思わず振り返る。
その眼差しは、もう家族のそれではなかった。
熱を帯び、抑え込んだ衝動が溢れ出そうとしている眼差し。
そして気づく。
私もまた、同じ熱を宿した瞳で彼を見返していたことに。
その夜、夫の帰りを待つことはなかった。
私は階段を上る悠真の背を追いかけそうになる自分を、必死で抑え込む。
だが抑えきれぬ熱は、すでに胸の奥で炎となり、身体を内側から焦がしていた。
「これは狂気? それとも幸福……?」
答えを求めるように、私は息を潜めた。
家の中の静寂は、欲望を映す鏡のように重く、艶やかに響いていた。
【第2部】禁じられた熱に口づける夜──抗えぬ昂ぶりと溺れる悦び
雨音が外に遠のき、家の中は濃密な静寂に包まれていた。
寝室の灯を落としたとき、背後に忍び寄る気配。
「義母さん……」
低く震えた声が、耳の奥に溶け込んでいく。
次の瞬間、背中に押し当てられたのは、固く熱を帯びたもの。
息を呑んだ。
衣越しに触れるだけで、それが常軌を逸した大きさと力強さを宿しているのがわかる。
長い間、女として渇いていた私の身体にとって、その存在感はあまりに圧倒的で──理性を奪い取るに十分すぎた。
「……こんなに、熱くて……」
思わずこぼれた囁きは、唇よりも先に心を裏切っていた。
私は抗うことをやめた。
その証のように、膝を折り、ゆっくりと彼の前に跪く。
顔を上げると、悠真の眼差しは驚きと熱情で濡れ、微かに震えていた。
指先で縁をなぞると、脈打つ熱が掌に伝わる。
「……こんなにも大きく、張り詰めて……」
私の声は自分でも知らない甘さを帯びていた。
唇を寄せると、すでに先端から透明な雫が滲み、滴り落ちていた。
それを舌で掬う。塩味の奥に、若い生命の匂いが混じる。
舌先が触れるだけで、彼の喉から苦しげな吐息が漏れた。
「……あぁ、義母さん……」
その声を聞くたびに、私の中の背徳感は甘美な麻薬となって体内に巡る。
ゆっくりと唇を開き、その熱を含み込む。
膨らみは想像を超え、喉奥へと迫るたびに息が詰まりそうになる。
それでも私は、喉を広げるように受け止め、舌を這わせ、唇で締めつける。
「んっ……はぁ……」
自分の吐息さえも熱に絡み、音が淫靡に響く。
動きを変え、時に深く呑み込み、時に舌先で先端を焦らす。
律動をつけるたびに、彼の腰が無意識に揺れる。
「だめ……そんなに腰を動かしたら……」
そう囁きながらも、私自身がその熱にさらに深く溺れていく。
濡れた舌と唇が一体となり、彼の昂ぶりをまるで自分のもののように愛でる。
強烈な硬さに喉奥がきしむたび、羞恥と快感が背骨を駆け上がり、下腹部に疼きを呼ぶ。
やがて彼の指が私の髪を掴み、震えた声が夜を裂いた。
「もう……無理だ……出そう……」
その言葉に、私の心臓が一気に高鳴る。
──堕ちていく。
私はそれを理解しながらも、止めることなどできなかった。
背徳の渦に呑まれながら、さらに深く、熱を喉奥へと受け止めていった。
【第2部】禁じられた熱に口づける夜──抗えぬ昂ぶりと溺れる悦び(続き)
喉奥まで押し込まれるたびに、世界が霞んでいく。
「ん……っ、ふぅ……」
吐息と涙が滲み、口の端から唾液が糸を引いて零れ落ちる。
それさえも淫らな潤滑となって、昂ぶりをさらに艶めかしく濡らしていった。
悠真の腰が震え、髪を掴む指が強くなる。
「もう……だめだ、義母さん……っ」
必死に抑えようとする声に、私は微笑むように舌先を絡めた。
「いいの……全部、私にちょうだい……」
その瞬間、熱の奔流が溢れ出した。
喉奥を容赦なく叩き、白濁が一気に流れ込む。
息をする暇もなく、私は必死にそれを受け止め、飲み下す。
塩味の奥に若さの濃密な苦みが広がり、胸の奥まで熱く痺れていく。
「はぁ……はぁ……っ」
口を離すと、顎を伝う雫が滴り落ちる。
舌先でそれを掬いながら、私は恍惚の笑みを浮かべた。
「……義母さん、俺……」
言葉を紡ごうとする彼の唇を、私は指先で塞いだ。
「もういいの。言葉はいらない……身体で全部、教えて」
彼の腕に抱き起こされ、ベッドへと倒れ込む。
シーツの冷たさが背中に触れた瞬間、全身が粟立った。
悠真の視線は、もはや家族を映すものではない。
獲物を見据える獣の眼差しと、恋人を愛でる熱が入り混じった色。
その眼差しだけで、下腹部が痙攣するほど疼く。
ゆっくりと下着を剥がされる。
布が腿をすべり落ちる感覚に、羞恥と興奮が同時に込み上げた。
「……こんなに濡れて……義母さんの身体、正直すぎる」
囁きに頬が熱く染まる。だが否定できるはずもなかった。
指先が秘められた花弁をなぞる。
一度触れられただけで、息が詰まり、腰が跳ねる。
「やぁ……だめ、そんなふうに……」
掠れた声が夜を震わせる。
滴る蜜を掬い上げ、彼はそれを舌で味わうように口づけた。
「……甘い……」
低い声に、背筋がぞくりと震える。
昂ぶりは再び硬さを増し、先ほどよりもさらに張り詰めていた。
その熱が私の入口に触れた瞬間、全身から力が抜け落ちた。
「……あぁ……入って……お願い……」
自分の声とは思えないほど淫らな懇願が、喉から零れた。
ゆっくりと押し入ってくる。
狭く熱い内側を広げながら、奥へ奥へと貫かれていく。
「ん……っ、あぁぁ……」
声が抑えきれず洩れる。
夫には決して届かなかった深みに、悠真の熱は容赦なく踏み込んでくる。
その瞬間、私は完全に理解した。
──もう戻れない、と。
【第2部】禁じられた熱に口づける夜──抗えぬ昂ぶりと溺れる悦び(後半)
奥へ奥へと押し進められるたびに、意識が白く霞んでいった。
「ん……っ、はぁ……あぁ……」
漏れ出す声を抑えようとしても、身体は正直すぎて、シーツを握る指先から震えが伝わる。
悠真は一度深く突き入れると、私の耳もとで囁いた。
「こんなに狭いのに……俺のを全部飲み込んで……義母さん、すごいよ」
その言葉が屈辱と歓喜のあいだで胸を揺らす。
背徳に濡れた心は、羞恥を快楽へと変えてしまう。
腰をゆっくりと引き、また深く沈める。
その律動は最初こそ慎重だったが、やがて獣のように荒々しく変わっていく。
「んっ、あぁ……っ、だめ、そんなに強くしたら……っ」
言葉とは裏腹に、身体はもっと欲していた。
奥を突かれるたびに、子宮が熱を持ち、蜜が溢れ出して彼の昂ぶりを濡らす。
「ほら……こんなに濡れてる。俺を締め付けて……気持ちいい?」
挑発するような声に、理性は砕かれた。
「……気持ちいい……気持ちよすぎて……壊れちゃう……っ」
涙を浮かべながらも、私は腰を彼に合わせて打ちつけていた。
体位を変え、背を反らされる。
胸を掴まれ、乳首がきつく摘ままれると、脳が痺れるような快感が奔った。
「やぁ……っ、そんな……んんっ……」
乳首から子宮へ直結するような震えに、腰が勝手に浮き上がる。
彼は背後から私を抱え込み、深く突き入れる。
肉と肉がぶつかる湿った音が、静まり返った部屋にいやらしく響く。
「こんな声……夫には聞かせてないんだろ?」
低い声に、羞恥で顔が紅潮する。
「……聞かせたこと……ない……こんなの……あなただけ……っ」
やがてリズムはさらに激しさを増す。
腰を突き上げられるたびに、視界が震え、喉から声が勝手に洩れ出す。
「んんっ……あぁ……っ、だめ、だめぇ……!」
絶頂が目前に迫り、子宮が痙攣する。
彼の熱は脈打ち、今にも溢れ出しそうに膨れ上がっていた。
「俺も……もう、限界……一緒に……」
その言葉に、理性の最後の砦が音を立てて崩れていく。
私の中で、歓喜と背徳と快楽が混ざり合い、臨界点へと導かれていった。
【第3部】堕ちゆく幸福──禁断の絶頂と甘美な余韻
深く、深く貫かれるたびに、私はもはや自分がどこまで堕ちているのか分からなくなっていた。
「んっ……あぁ……っ、やぁ……もう、だめ……っ」
声は掠れ、涙が滲み、汗が首筋を伝い落ちていく。
悠真の熱が脈打ち、私の奥をかき乱す。
「義母さん……俺、もう……限界だ……!」
荒い息遣いとともに、彼の腰が加速する。
その瞬間、私の身体は裏切るように悦びに震えた。
「来て……っ、お願い……奥まで……一緒に……!」
自分が何を求めているのか、はっきりと分かってしまう。
一際強く打ち込まれた瞬間、子宮の奥で閃光のような快感が弾けた。
「んんっ……あぁぁぁっ……!」
絶頂の波が身体を貫き、全身が痙攣する。
同時に、悠真の熱が奥深くで弾ける。
濃厚な奔流が押し寄せ、子宮を容赦なく満たしていく。
「はぁっ……あぁ……こんな……いっぱい……っ」
羞恥と背徳が、甘い幸福に変わる。
やがて激しい律動が収まり、重なった身体が静かに沈黙する。
汗に濡れた胸と胸が触れ合い、互いの鼓動だけが熱を証明していた。
「……義母さん、俺……」
言葉を探す彼の唇を、私は指でそっと塞いだ。
「いいの……もう何も言わないで……」
その夜、私はただ女として、彼に抱かれたまま眠りに落ちた。
溢れる余韻──禁忌が生んだ甘美な眠り
深夜、ふと目を覚ます。
窓の外には、雨上がりの月が静かに照らしていた。
シーツは湿り、身体の奥はまだ彼の熱を記憶している。
「これは罪……それとも救い……?」
自分に問うても答えはない。
けれど、胸の奥に残るのは罪悪感ではなく、不思議な安堵だった。
夫の無関心に荒んでいた日々。
女としての渇きを忘れたふりをしていた心。
それらすべてを、今夜の背徳は甘美に溶かしてしまったのだ。
まとめ──堕ちゆく幸福の果てに
血のつながりを持たぬ義母と息子。
禁じられた交わりは、背徳であると同時に、乾いた日常を打ち破る「真実の悦び」となった。
絶頂の瞬間、二人は罪を超えて幸福に堕ちていく。
その余韻は、もはや逃れることのできない鎖となり、互いを絡め取る。
──狂気か幸福か。
答えはひとつ。
「堕ちることこそが、私にとっての救い」
私はその甘美な奈落に身を委ね、幸福の名を囁き続けるのだった。




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