SM体験談|女王様の仮面が剥がれた夜、香水の香りに溺れて

第1幕 鞭の音より深い場所で

あの頃の私は、
“女王様”という仮面の裏に、
濡れて震えるだけの小娘を隠していた。

深夜の撮影スタジオ。
ライトの熱が肌に刺さる。
ピンヒールで立ち続ける脚は、痙攣していた。

「もっとだ。そんなもんじゃ、イけねえよ」

マゾの男優が挑発する。

私は、笑った。

獣のように鞭を振り下ろしながら、
心のどこかで泣いていた。

——こんな快楽、嘘なのに。

でも、嘘を演じ続けなければ、私はここにいられない。
性感を支配するふりをして、
自分自身の感じやすさに怯えていた。

彼が最初に私に触れたのは、
撮影前の控室だった。

「コルセット、キツそう。呼吸、浅いよ?」

そう言って、
背中に手を添え、ホックを緩めた彼。

その指が、
鞭よりもずっと深く、私の奥に触れた。

Dolce & Gabbanaの香りが、鼻腔に入り、
熱が、じんわりと下腹に沈んでいく。

目が合った瞬間、
彼が言った。

「君、叩かれる側の顔もするんだね」

……なぜ、そんなことを知っているの?

私は、女王であるために生きていたのに。


第2幕 虚勢の奥で咲いた声

彼と初めて身体を重ねた夜。

私は、
コルセットも鞭も脱ぎ捨て、
ただの肉体になっていた。

けれど、彼は笑って言った。

「違うな。君は、裸でもまだ仮面をかぶってる」

その言葉に、喉が詰まった。

ゆっくりと、彼は私の手首を縛る。

ベルベットの柔らかいリボンで。
まるで、私を贈り物にするみたいに。

「君は、本当は命令されたいんだろ?」

耳元で、低く囁かれた瞬間、
私の股間は、熱く脈打った。

濡れている。
自分でも引くほどに、濡れている。

脚を割らされ、舌が降りてくる。
普段、男たちを見下ろしていた私が、
今は、脚を震わせて喘いでる。

「ほら、女王様。もっと感じて」

唇の中で舌を吸われ、
乳首を噛まれ、
背筋が跳ねるたび、声が洩れる。

そして、彼の長い指が——
中指と薬指、同時に私の中へ。

グチュ、と濡れた音が響く。

指を曲げ、擦り上げられるたび、
私の腰が勝手に浮いていく。

喘ぎを、手で覆おうとする私の手を、

彼が押さえつける。

「声を殺すな。淫らになった君の声、もっと聞かせて」

そう言って、彼は深く深く、
私の中に沈んでくる。

上から見下ろされるのに、
なぜこんなにゾクゾクするの?

私が、求めてたのは——
この支配。
この溺れ。

本当は、誰かに全部壊してほしかったんだ。


第3幕 支配のその先で蕩ける

気づけば私は、四つん這いになっていた。

背中を撫でられながら、
後ろからゆっくりと突かれている。

奥まで届くたび、
中がくちゅりと音を立てる。

「ほら、力抜いて。俺のカタチで染まっていくから」

彼の声が、
私の脳にじわじわと侵食していく。

甘くて、恐ろしくて、
でも、抗えない。

女王様だったはずの私は、
彼の一突きで喘ぎ、
一撫でで絶頂しそうになる。

そして、彼が私の髪を掴む。

「イきたいなら、命令を乞え」

その言葉に、
脳が痺れた。

女王様が、命令を“乞う”?
そんなこと、許されない。

でも私は、言ってしまった。

「お願い、イかせて……っ」

言葉が口から洩れた瞬間、
奥まで貫かれ、
声にならない絶頂に引きずり込まれる。

喉の奥でちぎれそうな喘ぎ。
指が食い込むほどシーツを握りしめ、
太ももが震え、
脚の付け根が痙攣する。

彼の汗が、背中に落ちてくる。

香水の香りが、脳髄まで濡らしていく。

イっても、イっても、
まだ終わらせてくれない。

「女王様、今、何度目?」

そう囁かれて、
私は壊れた。

——何度も、何度も。

虚勢も矜持も、
すべての鎧が剥がされて、
私の奥の「本性」だけが、
静かに濡れていた。

そして彼が、最後に抱きしめて言った。

「もう、武装しなくていいよ。俺の前ではさ」

そのとき私は、
心の底から、彼に“堕ちた”。

香り、指、声、温度。
そのすべてを、今も身体が覚えてる。

Dolce & Gabbanaの香水を嗅ぐたびに——
私はあの夜、彼の手で開かれた“女王の最奥”を思い出す。

そして、濡れてしまう。

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